ワインの街でも「ホフブロイ」==ドイツビール紀行2008夏編(その3)==
さて、気を取り直してやって来たのは"Wuerzburger Hofbraeu(ヴュルツブルガーホフブロイ)"です。
このHof Braeu(ホフブロイ)と言うのは王宮醸造所とか王立醸造所と訳されることが多いのですが、現在王家で持っているという訳ではありません。
その昔、その起源の段階では王家がスポンサーについていたりすると、この名が付きます。
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さて、気を取り直してやって来たのは"Wuerzburger Hofbraeu(ヴュルツブルガーホフブロイ)"です。
このHof Braeu(ホフブロイ)と言うのは王宮醸造所とか王立醸造所と訳されることが多いのですが、現在王家で持っているという訳ではありません。
その昔、その起源の段階では王家がスポンサーについていたりすると、この名が付きます。
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ヴュルツブルクは宮廷の街。そしてワインの街。
街を見下ろす丘の上に建つのはマリエンベルク要塞と言う名なのですが、かつての司教が住んだ居城です。
実は、フランケン地方を歩いていると、あちこちに司教の別宅が存在しています。ゆえにワインの街に暮らした司教は、実はビールが好きだったのだ、などと勝手な想像をして楽しんでいます。
この丘の斜面を覆っているのがブドウ棚。この街は駅の裏山もビッシリとブドウ畑が広がる正にワインの街。町中にも「フランケンワイン」を取り扱う店が並び、また「Weingut」と呼ばれる酒場も多く、ほろ酔い気分の観光客の姿もチラホラ。
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テーブルにズラリと並んでいるコーヒーカップを並べているのは、この醸造所のお子さん。
お母さんはというと、ケーキを切っています。
ビール屋さんなのにコーヒー(またはビール?)とケーキ。
この時、この店の前にある教会では、集落の誰かのお葬式が開かれており、その後この店でティーターをするということなんですね。
実は、小さな集落にある醸造所は「冠婚葬祭」の会場になっていることが多いんです。
さて、そんな日でも一部座席は常連のオジサン達の場所としてキープされています。
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バスの運転手さんが、
「そこの角を曲がれば良いんだよ」
と教えてくれたのは、車がやっとすれ違うことが出来る程度の細い道。
納屋に大きなトラクターが置かれた農家が何軒か並ぶ、石畳の道です。
奥には教会があり、さらにその先は丘に続く階段が続いています。
たぶんFriedhof(お墓)へと繋がっているのでしょう。
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ビール紀行の楽しみは、次々と醸造所を巡って行くことですが、その他の楽しみとして「再訪」があります。
この街に来たのは二回目。この時から1年前ちょっと前、2006年GWに立ち寄りました。
フォルヒハイムには、醸造所直営店が3軒並ぶ通りがありまして、その内の一軒に長居しました。
今回はまだ列車の時間まで余裕があったので、ちょっと立ち寄ります。
前回の様子はこちら>>
↓↓まだ続きます
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教会の近くにあったBrauerei Leicht。
この名前の醸造所はあちこちにありますが、基本的には系列店でも何でもありません。
ただし、親戚である可能性は少しあります。
実は、同名に限らず醸造所の親戚関係というのはよくある話で、ブラウマイスターが婿に入っただの、あの店の次女がどこどこの醸造所に嫁へ行った、何て話しをあちこちで聞きます。
八月とはいえ(取材時は2008年8月14日)、午後3時を過ぎた頃には段々と涼しくなってくるドイツの田舎町。それでもビアガーデンが開いている限り、客のほとんどが外でビールを楽しみます。
ビールはデュンケルを注文。
他にもヘレス、ヴァイスがありましたが、基本的にはこの店のみで販売される「究極の地ビール」です。
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続いてやって来たのは、Unterneusesという人口300人ほどの集落にある、Brauerei Martinです。
創業は手元の資料には「約100年前」と曖昧な事が書いてあります。
バンベルクから徐々に北上してきたのは、ここの営業時間が4時からというのに合わせたためです。
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僕がフランケン地方を巡る大きな理由のひとつが、このエリアには「小さな家族経営の醸造所」が多くあることだと、あちこちで書いてきました。
小さな醸造所で造られるビールは、そもそもの生産量が少ないためその周辺エリアで消費されていることが多く、10km程離れた街の人にも存在が知られていない場合もあります。
今回ご紹介する集落Merkendorfは、幹線沿いにあるMemmelsdorfという集落から少し外れた所にある小さな集落です。
航空写真を見て頂くと解りますが、かなり小さい集落で、端から端までを歩いても数百mしかありません。人口は約800人なんですが、なぜか醸造所は2軒あります。
交通機関も無いような集落なので、行く方は皆無かと思いますが、一応地図を貼っておきます。(笑)
Brauerei Huemmelは、そんな小さな集落にある家族経営の小さな醸造所です。
この雰囲気が気に入り、ここ5年で4回訪れています。
平日でも、集落の住民達が三々五々に集まり、ビールを飲みながら談笑しており、ほぼ満席状態です。また、暖かい季節になると中庭はビアガーデンと化し、やはり集落の人々が家で食事をする前に、または済ませてから集まってきてはビールを楽しんでいます。
僕の友人で、いつもフランケンに行くとお世話になっているルディは、ここから数キロ離れた集落に住んでいるのですが、週に1度はこの店にやって来ます。それはビールを買うためです。
彼の自宅の地下にはこの店のビールが何種類かケースで買い置きしてあります。
20本入りのビールケースが空になると、それをクルマに載せ、醸造所に行って同じ20本入りのビールを買ってきます。
毎度空瓶、空ケースと交換なので、デポジット(瓶などの保証金)は常に「キープされた状態」になっています。
このエリアの名産品とも言える「ラオホビア」を始め、ヘレス、デュンケル、5月には定番のシーズンビール「マイ・ボック」と様々なビールを楽しめるのはもちろん、やはり小さな集落に活きるビール文化を垣間見れるのが一番の喜びでした。
僕がブラウマイスター氏とイロイロと話をしていると、ツナギを着た大柄なオジサンがやって来ました。
一言二言言葉を交わし、再び外へ。
「ちょうど良い所に居たな、プレジデント」
ブラウマイスター氏は僕にそう言うと、外へ出るように言いました。
オジサンはトラックを醸造所の建物から飛び出したパイプの下に荷台が来るように横付けし、何やら大声で合図をしました。
すると、そのパイプからはドドドドっとグチャグチャの物体が流れ出てきました。
麦芽の滓です。
オジサンはこれを肥料として畑に撒くか、家畜の餌とするのでしょう。
地域の中心として醸造所やパブが存在していた事は知っていましたが、作物や廃棄物の循環にも組み込まれていたのですね。
瓶のリサイクルだけでなく、何かの参考になれば幸いです。
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小集落の醸造所を巡るというと、なかなか大変な感じがしますが、そうばかりではありません。何もド田舎に行かずとも、都市から近い所にある集落に向かえば良いのです。もっとも、ドイツはどこへ行っても田舎ですが。
バンベルク大学近くのMarkus Platzから出ているバスに乗り、小集落Vierethに向かいます。
街道と運河に面した小さな集落に目指す醸造所Brauerei Mainlustがありました。
写真手前の建物にはBraeu-Gaststaetteとありますが、これは「醸造所直営の店」という意味です。この店の場合はここが宿泊施設で、その後ろに見える木組みの古い建物がレストラン・パブ(Gaststaette)になっています。
普通、宿泊施設が付属している場合はBraeu(またはBrauerei)Gasthofとなっていることが多いのですが、ここはGaststaetteのまま。なぜ???
反対側の建物です。
入口はこの小さなドアで、中が見えない場合は結構勇気が要るのですが、僕はもう慣れました(笑)
普通の顔して中に入っていきます。
あんまり観光客が来ないエリアなので、店の中には基本的に顔見知りのみです。その中に割り込んでいくのは、一種快感でもあります。
オバサンに一番売れているビールを注文しました。
ここでは定番のフランケン地方の伝統ビールである「デュンケル」だそうです。
このビールは店内にて樽出しのみ販売であり、他の店には卸していません。
いわゆる究極の地ビールってやつです。
ヘレスのみ瓶で販売されているのですが、これまた店内のみの販売です。
飲みたい客は醸造所まで来て瓶ビールを買っていきます。
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個人輸入・・・なんて事は考えず、飲みたい場合は是非足を運んでください。
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冬のドイツは本当に寒いです。
比較的寒くはないとされているドルトムントでさえも氷点下20度(それ以下の日も!)になる日も何日ありました。最高気温が0度以下なんてこともザラです。
この街には、そんな寒い冬の日にやってきました。
ミュンヒェンで合流した友人と、クルマでドイツを縦断する形でドルトムントへ向かった時、彼の友人宅に立ち寄った際に近所にあった醸造所です。
街の名は「Zeil am Main(ツァイル・アム・マイン)」。
バンベルクからマイン川を少し下った所にある小さな街です。
その近所に住む友人というのは、その時初対面でしたが、
「ビール好きの日本人がやって来る、と聞いたものだから是非連れて行きたい」
とこの醸造所Brauerei Goellerに併設されたパブ"Zur Alten Freyung"に案内してくれたのです。
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高い天井のホールに入るとコートがズラリと並んでいます。
寒い中、客達はトコトコと歩いてやって来て、ここでコートを脱ぎながら店内をグルリと見回し、目であちこちのテーブルにいる顔なじみに挨拶をしています。
連れてきてくれたAも顔なじみが何人かいるようで、あちこちに軽く挨拶をしています。
「ここのビールは美味いぞ!老舗だから雰囲気も良いだろ!オレはこんな店の近所に住んでいて、本当に幸せだよ!」
これが「ドイツがビール王国だ」と言われる所以です。
自分の身近にある醸造所やそのビールを、地元の人達が誇りに思っているのですね。
中には、20年間そのビールしか飲んだことが無い、なんて人もいますが。
さて、ここのビールはDLG(ドイツ農業協会)ゴールドメダルというお墨付きの逸品。最近は日本でもDLG受賞を謳い文句にする所みありますが、これはドイツの加工食品の品質競技会の事です。
フランケンの醸造所らしく、LagerやOriginalといった曖昧な名前のビールが並んでいます。バンベルク周辺でよく飲まれている「ラオホ」もラインナップされています。
僕の好きなヴァイスビアも「樽から(Von Fass)」出されるのが嬉しいですね。そして、そのグラスが美しい。
ヴァイスビア専用グラスお馴染みの形ですが、上から見ると八角形になっておりホールド感も普通よりもアップしています。もちろん「Goeller」のロゴ入りです。
一緒にいたクラウスは一目で気に入り、
「このグラスを買いたい」と店員に申し出ていました。
店では特に表示されていなくても、グラスを買うことができます。
今でも、彼はそのグラスを大切に使っています。
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ミュンヒェンの「レーベンブロイ」が出たついでに他の「レーベンブロイ」を紹介しましょう。
同じ名前でも規模は全く違います。
ここを初めて訪れたのは、第一回ビアライゼ(1998年)のことなので、もう10年も前になります。この時はバンベルク>ニュルンベルク>レーゲンスブルグとクルマにテントを積んで巡っていました。
バンベルクからニュルンベルクの道中に立ち寄ったのが、この醸造所がある集落Buttenheimです。
この小さな集落には、2軒の醸造所があります。それどころかこの2軒はお隣さんであり、100年以上の間隣でビールを造っています。
こう書くと何だか凄い感じがしますが、日本の身近なケースに当てはめてみますと、手打ち蕎麦屋が2軒並んでいることと何の代わりもありません。
しかし、ビール好きからすれば、何とも嬉しい街です。
手軽に2軒の醸造所のビールが、それも直営店で飲めてしまうのですから。
ミュンヒェンのレーベンブロイとは規模は全く違います。あちらは大きな「ビール工場」でしたが、こちらは本当に小さく「民宿」と言った感じの醸造所です。
雨男の名に恥じず(?)、この街を訪れた2回とも雨模様でした。
特に2回目は駅から自転車で街の中心へ向かっている途中、突然の雷雨に見舞われてスーパーに逃げ込んだほどです。
小雨になった時に移動し、この店のドアを叩きましたが、まだ営業時間前で入れませんでした。隣の店でビールを飲みながら雨の上がるのを待った思い出があります。
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ラオホビールの産地としてビール好きの間では有名な街Bamberg。
実際にこの街に行ってみると気が付くのですが、ラオホビールそのものを造っている醸造所ってのは旧市内には2軒しかないのですね。
しかし、その周囲に拡がる小さな集落では、今でもたくさんの醸造所がラオホビールを造っています。
数多くあるラオホビールの醸造所のうち、一番有名で日本にも多く輸入されているのが「シュレンケルラ」こと「Acht Schlenkerla Rauchbier」です。
旧市街の真ん中、新市街からは運河にかかる旧市庁舎をくぐり抜け、黒光りしている石畳の上を、時々反対方向からやって来る車に文句を言いながら歩いていくと、その店はあります。
橋の方から歩いてくると、向こうの丘の上に大聖堂なんかが見えたりして、このシチュエーションがポイント高いです。
ただし、ここは店であって醸造所ではありません。
醸造所は少し離れた所にあるのが、このビールの醸造元「Heller Bräu」です。
ちなみに、この醸造所でビールは飲めません。あくまで、ここは醸造所です。
よって、飲むためにはさきほどの「シュレンケルラ」に行くか、卸しているパブや
レストランに行くことになります。
なお、すぐ裏手にある丘には、市内にあるラオホを造るもう一軒の醸造所「Brauerei Spezial」のビアガーデン(ケラー)があります。
「シュレンケルラ」は店内の雰囲気も抜群です。
入って直ぐの所に、個人的には「玄関ホール」と呼んでいる空間があり、テーブルが幾つか並んでいます。で、ビール販売用の窓が開いていますので、ここでビールを注文し、キャッシュ・オン・デリバリーで買います。
玄関ホールはよほど時間を外さない限り、かなりの割合で混み合っていますので、そういう時は立ち飲みテーブルに留まるか、外へ出るか、です。
外・・・歩道に立って外壁に寄りかかるだけですが。
__
バンベルク周辺は僕がよく行くエリアです。
今のところ、この周辺だけで数十軒回りました。でも400軒ほどあるのでゴールは見えません
(T_T)
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