17世紀から続く小さな醸造所==ドイツビール紀行2010(その39)==
さて、続いてやって来たのはBaunachという3000人ほどの集落です。
バンベルクから15km程に位置しているので、完全にバンベルクのベットタウンな街であり、一応ローカル線でも結ばれています。
周辺は池が点在している湿地帯で、この街の北側からBad Staffelsteinに掛けて、しばらく小さな池が連続しており、それに付随したキャンプ場なども各地にあります。
夏には、大型のキャンピングカーでやって来たオランダからの家族連れなどで賑わっている光景を目にしますが、これらの人も楽しみにしているのが、やはりビールです。
彼等はベースキャンプを建てると(まぁ、連結器を外してキャンピングカーを固定するだけですが・・・)、近くの醸造所でビール樽買って来ては注ぎ口を付けて置いておきます。
炭酸ガスを繋がずに使える小樽は、サーバーが無くても樽からのビールが楽しめるので、こういう時にも大変便利な存在です。
さて、訪れたのはBrauerei Sippelt。
この集落に1648年からつづく老舗の醸造所です。年間の醸造量は350hlとかなり規模の小さい醸造所です。
かつてはこの集落にはBrauerei Zum Loewen、Baunacher Brauhaus/Lechnerbräuと2軒の醸造所も存在していましたが、それぞれ1987年、1989年に廃業したため、現在では唯一の醸造所です。
看板の下のドアがガストホフへの入口で、右手に醸造所があります。
宿泊設備はありません。
小さな醸造所だけあって、ここで作られるビールは一種類のみ。
Voll Bier(フォルビア)の大、小しかありません。
何度か解説していますが、Voll Bierとはビールの大カテゴリーの名称。店によってこのビールが何のビールかはハッキリしません。この店ではDunkelが出てきました。
(ビールの種類についての解説はこちらです)
麦芽の甘みがふんわりと口に拡がる、典型的なデュンケルです。
飲み飽きすることなく、ずっと楽しめそうなビール。そんなビールがあるから、何百年もの間、集落の人々に愛され続けているのでしょうね。
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Brauerei Gasthof Sippel
Burg str.20
96149 Baunach
TEL: 09544-2488
AM9:00〜
水曜休
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次回へと続く>>
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