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2011年1月27日 (木)

ルール地方で見つけた地域文化の中心にある醸造所==ドイツビール紀行2010(その5)==

>>前回の続き

3

サッカー観戦の後、ビーレフェルトからウンナ(Unna)へやって来ました。
ウンナはドルトムント郊外にある小都市で、交通的にもほぼドルトムントと一体になっている街です。
ドルトムント市営のトラムも、ここウンナの側まで伸びていますし、ドイツ鉄道が運行するSバーンも2都市間を頻繁に結んでいます。

この街に醸造所がある事は知っていましたが、近い所はなかなか寄らないもので、数年間ほったらかし状態でした。
今回、せっかくの機会なので帰り道に立ち寄ってみます。

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Lindenbraeuというレンガ作りの建物が、ほぼ街の中心にあります。
ここが目指す醸造所です。
この醸造所は、1859年から1979年まで街の醸造所として稼働していました。
かつてはこの街になくてはならないビールだったのでしょう。
しかし、ここルール地方というのは、ドルトムントを中心に醸造所の集約・巨大化がドイツで最も進んだエリアであり、特に戦後はそれが加速して小さな醸造所の閉鎖が進んでいきました。

この醸造所も大手醸造所の市場に押されるようにして閉鎖に追い込まれたのでしょう。

しかし、この建物は街のシンボルとして残り、コンサートなどのイベントホールとしてずっと存在していたようです。
そして、2002年から、再び醸造所として復活します。

そんな街の誇りとしての醸造所に、さぁ入ってみましょう!

ドアを開けようとすると、中からは大きな音楽が流れており、何やら大勢の人で溢れています。

中に入ってみると、スタッフらしき女性がやって来て、
「すみません、今日は貸切です・・・・」

あらら。
「では、街のどこかでここのビールを飲めますか?」
と何とかビールを飲む事を優先。

「Nein(ナイン=いいえ)」

あらら。
どうやら、ここは卸無、瓶売り無の「究極の地ビール」のようです。

醸造所を貸しきって催しを行う。
何ともまぁ、昔ながらのスタイルです。フランケン地方あたりではよく見かける事ですが、工業地帯であるルール地方でも、そんな昔ながらのスタイルが残っているとは、ちょっと驚きました。同時に、ビール文化がそうして再び根付いき始めている事を嬉しく思います。

今回は空振りに終わりましたが、次回の楽しみとして取っておきます。

Kultur- und Kommunikationszentrum Lindenbrauerei e.V.
Massener Str. 33-35
59423 Unna
Telefon: 0 23 03 / 25 11 20

Fax: 0 23 03 / 2 29 32

 

大きな地図で見る

次回へ続く

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