な〜んにも無い、ただビールがあるだけの村==ドイツビール紀行2007(その13)==
創業は1890年。親子4代に渡って続く典型的な「Familie Brauerei」で、この集落の位置的にも文化的にも中心にあるような店です。
一番目の写真のように、赤い建物が通りに面してあります。ここは醸造所の創業前から食堂としての営業をしていたようです。
写真の様に中庭は駐車場になっており、その裏手に醸造所がありますが、この様な小規模の醸造所では、毎日ビールを造っている訳ではなく、残念ながら、この日は休醸日。
店内に入ると、ガランとしています。
時間的には午後2時過ぎなので、昼のピークが終わった頃か・・・と思いましたが、周辺は農家ばかりなので、昼に食事を摂りにやってくる人はいないでしょう。
逆に朝から営業しているのが不思議でなりません。
ビールは一種類のみ。ここでは「Vollbier(フォルビア)」と呼ばれていました。
早い話、「デュンケル」です。デュンケルもヘレスも「フォルビア」の一種なので間違いではありませんが、紛らわしいことは確かですね。
フランケンの田舎にはこうして一種類しか造っていない醸造所がかなりあります。
ちなみに、この醸造所では店内での樽出しを楽しめるものの、瓶ビールを他へ卸していません。飲みたければこの醸造所に来るしかない、という「究極の地ビール」です。
食事は何かできますか?とオーナー氏に聞くと
「元々、冷たい食事(Kaltes Essen)しかないよ」
との事でした。
Kaltes Essen(冷たい食事)とは基本的に加工食品を切って盛るだけの物。
これらをBrot Zeit(ブロートツァイト)とも言うことをメインサイト「ビール文化研究所」及び「旅の手帖」でも何度か紹介しています。
「ウチのPresssack(プレスザック)は自家製で美味しいよ」
とオススメしてくれたのでそれを注文します。
「君は中国人かい?」
オーナー氏が興味深く聞いてきます。
「いや、日本人です」
バンベルクではよく見かけるけど、さすがにここまで来る人は居ないようで、
「20年ほど前、ブラウマイスターの修行を終えて帰ってきた頃に、一度日本人が来たことがあったなぁ・・・」
天井を眺めながら呟いています。
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