ケルンでは数少ない、昔ながらの「醸造所」。=Bruerei Paeffgen/Koeln=
実はケルシュというビールは、それほどの歴史があるわけではありません。
その辺は徐々に調べていこうと思いますが、本を数冊買っただけでなかなか進んでいません。(^_^;)
醸造都市ケルンには、かつては数十もの醸造所がありました。旧市街には、その面影を見ることができますが、そのほとんどは醸造機能の郊外への移転や委託醸造化が進んでおり、本当の意味での「Brauerei Gasthof」や「Brauerei Gaststaette」(醸造所に併設されたレストラン・パブ)がほとんどありません。
ケルンにやって来て、必ず立ち寄っている「Brauerei Paeffgen」は、中央駅からちょっと離れているのですが、1883年の創業以来、醸造所に併設されたスタイルを保っている店です。
(ちなみに創業時は近くの別の場所にあったようす)
まだ120年ほどの歴史しかない醸造所は、ドイツではそれほど古い訳ではありません。
しかし、この店のドアを開けて店内に入ると、一気にタイムスリップした気分になります。
「Kranz(クランツ)」と呼ばれるお盆をぶら下げて店内を行き来する店員さん達の格好がレトロチックなのが、その原因かもしれません。
ただし、彼等はレトロを狙ってそんな物を来ている訳ではなく、ただ、デザインの変更のないまま120年過ぎているだけです。
入口に入り、まず目に飛び込んでくるのは大きな木樽。そこに注ぎ口が打ち付けられており、グルリと回すとビールが落ちてきます。
この重力で落とすタイプのサーバーから、次々と黄金に輝くケルシュがシュタングと呼ばれる小さなグラスに注がれます。
Kellnerと呼ばれる店員さんが次々とやって来ては、ここで新しく注がれたビールをクランツに補充して、また店内の雑踏の中へ戻っていきます。
彼等が満載のクランツを持っているのは、お代わりをする客へビールをサーブするためです。
グラスが空いている客を見つけると、サッとグラスを片づけトンと新しいグラスを置いていきます。
このスタイルはデュッセルドルフと同じ。両都市とも小さなグラスで飲むビール文化だからでしょう。
何だかんだと争うことを好む両都市ですが、似た者同士であることは間違いないでしょう。
ビール紀行ではハシゴが基本ですが、周りの客が次々とグラスを空けていく中、1杯飲んだだけで店を出るのは何とも面白く無いですね。
よって、2〜3杯、いや4〜5杯、この店員とのやり取りを楽しんでみましょう。
この店から派生した店として旧市街近くのHeumarktに「Brauerei Paffen」と言う店もあります。
そちらに関しては、また別の機会に書きたいと思います。
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