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2007年6月29日 (金)

シンプルさが魅力=ドイツのソーセージの話=

Bratwuerst_1ドイツはソーセージ文化の国なので毎日毎日ソーセージばかりを食べていると思っている人が多いですが、そんな事はありません。(笑)

しかし、毎日の様にソーセージを食べているな、と感じさせる体型の人はかなりいます
あちこちで食事をしても、ソーセージは必ずメニューにあるんですね。

Weisswuerst 上の写真は焼いたチューリンガーソーセージ。
そして左の写真は茹でたミュンヒナー白ソーセージ。
「食事」として出されるのか、「軽食」として出されるのかで随分と雰囲気が違います。

ちなみに白ソーセージは足が速いので、午前中に食べるのが基本なので、「軽食」が多いです。

Currywuerst カットしたソーセージにケチャップとカレー粉をまぶした「Curry Wuerst(カレー・せーセージ)」
この位なら日本でも普通に人気が出そう。
エコな国なので、最低限の紙皿に載って出てきます。
このソーセージの特長は「発音が難しい」ことです。注文ができるようになれば一人前と言われています。(←ウソです)

Wurst_stand どこの街にも居るわけではありませんが、こんな格好をしてソーセージを売り歩いている人もいます。
これが法的に日本でできるかは知りませんが、商店街の名物になること間違いありません。
ソーセージでなくても、磯辺焼きとか・・・。


最近の日本では、ドイツでソーセージの修行をした人が多いので、
美味しいソーセージが楽しめますよ。


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2007年6月25日 (月)

田舎町でビールを飲みながら、環境問題を考える=Brauerei Hummel@Merkendorf

Hummel_deck

僕がフランケン地方を巡る大きな理由のひとつが、このエリアには「小さな家族経営の醸造所」が多くあることだと、あちこちで書いてきました。
小さな醸造所で造られるビールは、そもそもの生産量が少ないためその周辺エリアで消費されていることが多く、10km程離れた街の人にも存在が知られていない場合もあります。

Merkendfmap03 今回ご紹介する集落Merkendorfは、幹線沿いにあるMemmelsdorfという集落から少し外れた所にある小さな集落です。

航空写真を見て頂くと解りますが、かなり小さい集落で、端から端までを歩いても数百mしかありません。人口は約800人なんですが、なぜか醸造所は2軒あります。

Merkendfmap01_1

Merkendfmap02_1

交通機関も無いような集落なので、行く方は皆無かと思いますが、一応地図を貼っておきます。(笑)

Merkendf_hummel_1

Brauerei Huemmelは、そんな小さな集落にある家族経営の小さな醸造所です。
この雰囲気が気に入り、ここ5年で4回訪れています。

Hummel_gaeste

平日でも、集落の住民達が三々五々に集まり、ビールを飲みながら談笑しており、ほぼ満席状態です。また、暖かい季節になると中庭はビアガーデンと化し、やはり集落の人々が家で食事をする前に、または済ませてから集まってきてはビールを楽しんでいます。

Hummel_keller002_1

Hummel_keller001_1

僕の友人で、いつもフランケンに行くとお世話になっているルディは、ここから数キロ離れた集落に住んでいるのですが、週に1度はこの店にやって来ます。それはビールを買うためです。
彼の自宅の地下にはこの店のビールが何種類かケースで買い置きしてあります。
20本入りのビールケースが空になると、それをクルマに載せ、醸造所に行って同じ20本入りのビールを買ってきます。
毎度空瓶、空ケースと交換なので、デポジット(瓶などの保証金)は常に「キープされた状態」になっています。

Hummel_keller004_1

このエリアの名産品とも言える「ラオホビア」を始め、ヘレス、デュンケル、5月には定番のシーズンビール「マイ・ボック」と様々なビールを楽しめるのはもちろん、やはり小さな集落に活きるビール文化を垣間見れるのが一番の喜びでした。

Hummel_malt

僕がブラウマイスター氏とイロイロと話をしていると、ツナギを着た大柄なオジサンがやって来ました。
一言二言言葉を交わし、再び外へ。
「ちょうど良い所に居たな、プレジデント」
ブラウマイスター氏は僕にそう言うと、外へ出るように言いました。

オジサンはトラックを醸造所の建物から飛び出したパイプの下に荷台が来るように横付けし、何やら大声で合図をしました。
すると、そのパイプからはドドドドっとグチャグチャの物体が流れ出てきました。

麦芽の滓です。

オジサンはこれを肥料として畑に撒くか、家畜の餌とするのでしょう。
地域の中心として醸造所やパブが存在していた事は知っていましたが、作物や廃棄物の循環にも組み込まれていたのですね。

瓶のリサイクルだけでなく、何かの参考になれば幸いです。

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2007年6月16日 (土)

小さな村でしか飲めないビール=Brauerei Mainlust@Bambergバンベルク近郊のViereth

Vierethmap_2 小集落の醸造所を巡るというと、なかなか大変な感じがしますが、そうばかりではありません。何もド田舎に行かずとも、都市から近い所にある集落に向かえば良いのです。もっとも、ドイツはどこへ行っても田舎ですが。




Viereth_foto_1 バンベルク大学近くのMarkus Platzから出ているバスに乗り、小集落Vierethに向かいます。
街道と運河に面した小さな集落に目指す醸造所Brauerei Mainlustがありました。

Dsc_1250

写真手前の建物にはBraeu-Gaststaetteとありますが、これは「醸造所直営の店」という意味です。この店の場合はここが宿泊施設で、その後ろに見える木組みの古い建物がレストラン・パブ(Gaststaette)になっています。
普通、宿泊施設が付属している場合はBraeu(またはBrauerei)Gasthofとなっていることが多いのですが、ここはGaststaetteのまま。なぜ??? 

Dsc_1252

反対側の建物です。
入口はこの小さなドアで、中が見えない場合は結構勇気が要るのですが、僕はもう慣れました(笑)
普通の顔して中に入っていきます。
あんまり観光客が来ないエリアなので、店の中には基本的に顔見知りのみです。その中に割り込んでいくのは、一種快感でもあります。

Dsc_1255

オバサンに一番売れているビールを注文しました。
ここでは定番のフランケン地方の伝統ビールである「デュンケル」だそうです。
このビールは店内にて樽出しのみ販売であり、他の店には卸していません。
いわゆる究極の地ビールってやつです。
ヘレスのみ瓶で販売されているのですが、これまた店内のみの販売です。

飲みたい客は醸造所まで来て瓶ビールを買っていきます。

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個人輸入・・・なんて事は考えず、飲みたい場合は是非足を運んでください。

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2007年6月11日 (月)

文字通り「特別な」ビアガーデン@Bamnerg

Bam_spezikeller002_2

醸造都市として知られるバンベルクは、僕が毎年の様に通っているビアパラダイス「フランケン地方」の真ん中にあります。
この街は燻製麦芽を用いて造られたラオホビア(Rauchbier)で有名な街ですが、実際は市内においては以前紹介したBrauerei HellerとここBrauerei Spezialでしか造られていません。

Spezial

このBrauerei Spezialの創業は1536年。中央駅から旧市街へ向かう途中にあるこの醸造所は、市内でも有数の古さを誇る建物であり、かつ昔ながらの伝統が守られている酒場でもあります。

何度か訪れたこの醸造所を最初に訪問したのは1998年の事です。中央駅からではなく、滞在先であった町外れのキャンプ場から1時間ほど運河沿いを歩いてやって来ました。
醸造所を探すため、何人かに声を掛けると
「Brauhaus oder Keller?(醸造所、それともケラー?)」と聞かれました。
醸造所とケラーの2箇所あるのだが、どちらに行きたいのだ?という意味でした。
ケラーとは地下室を意味するドイツ語ですが、南ドイツでは「ビアガーデン」をも意味することをこの時知りました。
(これは別の機会に書きます)

Bambergmap_2 街のシンボルとも言える運河上の建てられた旧市庁舎を背に左へ左へと歩いていくと、Oberer Stephanbergという通りに出ます。
この道は文字通り、Stephanberg(シュテファンベルク)という丘を上へ上へと登っていく道です。
Sternwarts通りとの角にはシュレンケルラ・ラオホビアの醸造元であるBrauerei Hellerがありますが、何故かそこに「←Spezial Keller」という案内板が掲げてあります。(一応競合社同士なのですけど・・・)
ここからは更に急坂となり木から吊る下がっている不気味なオブジェを越えると「Spezial Keller」と書かれた古いコンクリート製の門が現れます。

ちなみにここまでやって来て門が閉まっているとかなり凹みます。平日のビアガーデンは午後4時頃からオープンするので注意してください。(週末は午後から営業しているようです)

Spezial_keller004_3 門を潜り、山肌に拡がる空き地をグルリと迂回するような細い坂道をテクテクと登ります。春にはここが一面の菜の花畑になるのだからたまりません。
そして、坂を登り切りそのまま後ろを振り向くと、眼下にはバンベルクの街並みが拡がっています。

ここから世界遺産の街並みを眺めながら、名物のラオホビアを飲みます。
醸造所の名前が「Spezial」だから「Spezial Keller」なんですが、文字通り「Spezial=特別な」ビアガーデンです。
このビアガーデンに寄るためだけに、ベルリンからミュンヘンに向かうICEをバンベルクで途中下車した事もあります。(爆)

 


ドイツの田舎町―ヨーロッパ史の舞台を歩く

ドイツ・バイエルン州―中世に開花した南ドイツの都市物語

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2007年6月 7日 (木)

ここはビールのテーマパークだ!=Peters Brauhaus@ケルン=

Peter

古き良き時代の酒場。日本国内において、僕は訪れる街で古い居酒屋を見つけるとなるべく入るようにしています。
ドイツでビール紀行をする際にも、古くから営業を続けている醸造所、特に家族経営の店を好んで訪れています。

ケルンの醸造所はだいぶ吸収合併が進み今ではそのような醸造所が少なくなりました。
旧市街はかなりの戦禍があったものの、中世からの雰囲気を壊すことなく復興し多くの観光客で賑わっていますが、このエリアには多くの醸造所があります。いや、あったと表現するのが適当かもしれません。

Peters_bier2

それらの醸造所は、かつてこのエリアでビールを醸していたのですが、現在では旧市街の外れや近郊の街Monheimに醸造所を持っています。

しかし、かつての醸造所兼ガストホフはそのままの形で残してあります。
Kaebeと呼ばれる店員の服装も、昔から変わることなく引き継がれています。

Peters

Peters Brauhaus」はその中でも新しい醸造所で、創業は1994年とつい最近の事です。
しかし、元々この白亜の館は16世紀から続く醸造所Brauerei zum Kranzでした。19世紀終わりに休業し、その後繊維業者などが入居してオフィスや工場として利用されて事実上廃業していたのです。
そして、休業から約100年経った20世紀終わりに、酒場として復活を遂げるのです。

Peters_in

これは現在のオーナー氏の「古き時代のケルンの酒場を再現したい」という熱意から実現したものです。
なお、ビールはMonheimにある醸造所で造り、毎日新鮮な状態で運ばれてきています。

このケルン旧市街エリアにはこのような店が何軒もあり、古きケルンの酒場を体験できる「活きた」テーマパークであるとも言えます。

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