文字通り「特別な」ビアガーデン@Bamnerg
醸造都市として知られるバンベルクは、僕が毎年の様に通っているビアパラダイス「フランケン地方」の真ん中にあります。
この街は燻製麦芽を用いて造られたラオホビア(Rauchbier)で有名な街ですが、実際は市内においては以前紹介したBrauerei HellerとここBrauerei Spezialでしか造られていません。
このBrauerei Spezialの創業は1536年。中央駅から旧市街へ向かう途中にあるこの醸造所は、市内でも有数の古さを誇る建物であり、かつ昔ながらの伝統が守られている酒場でもあります。
何度か訪れたこの醸造所を最初に訪問したのは1998年の事です。中央駅からではなく、滞在先であった町外れのキャンプ場から1時間ほど運河沿いを歩いてやって来ました。
醸造所を探すため、何人かに声を掛けると
「Brauhaus oder Keller?(醸造所、それともケラー?)」と聞かれました。
醸造所とケラーの2箇所あるのだが、どちらに行きたいのだ?という意味でした。
ケラーとは地下室を意味するドイツ語ですが、南ドイツでは「ビアガーデン」をも意味することをこの時知りました。
(これは別の機会に書きます)
街のシンボルとも言える運河上の建てられた旧市庁舎を背に左へ左へと歩いていくと、Oberer Stephanbergという通りに出ます。
この道は文字通り、Stephanberg(シュテファンベルク)という丘を上へ上へと登っていく道です。
Sternwarts通りとの角にはシュレンケルラ・ラオホビアの醸造元であるBrauerei Hellerがありますが、何故かそこに「←Spezial Keller」という案内板が掲げてあります。(一応競合社同士なのですけど・・・)
ここからは更に急坂となり木から吊る下がっている不気味なオブジェを越えると「Spezial Keller」と書かれた古いコンクリート製の門が現れます。
ちなみにここまでやって来て門が閉まっているとかなり凹みます。平日のビアガーデンは午後4時頃からオープンするので注意してください。(週末は午後から営業しているようです)
門を潜り、山肌に拡がる空き地をグルリと迂回するような細い坂道をテクテクと登ります。春にはここが一面の菜の花畑になるのだからたまりません。
そして、坂を登り切りそのまま後ろを振り向くと、眼下にはバンベルクの街並みが拡がっています。
ここから世界遺産の街並みを眺めながら、名物のラオホビアを飲みます。
醸造所の名前が「Spezial」だから「Spezial Keller」なんですが、文字通り「Spezial=特別な」ビアガーデンです。
このビアガーデンに寄るためだけに、ベルリンからミュンヘンに向かうICEをバンベルクで途中下車した事もあります。(爆)
ドイツの田舎町―ヨーロッパ史の舞台を歩く
ドイツ・バイエルン州―中世に開花した南ドイツの都市物語
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